「岩手県北 生産地訪問・環境学習ツアー」を開催しました
真冬の岩手を満喫?! 果たしてツアーは...?
2/11(土)より一泊二日で「大自然とともに ナチュラル・エッセイ岩手 冬のめぐみツアー」を開催しました。
県北(一戸/葛巻/九戸/二戸)の生産地訪問と環境学習をメインに、あえて真冬の岩手を体験してもらおうと企画したツアーです。
ツアー前日は、首都圏に大雪警報が発令され、岩手県内も大雪に見舞われました。
「真冬の岩手」とはいえ、ここまで降らなくても...。
「都内近郊から参加される方たちは、無事に辿り着くだろうか」
不安は雪とともに募るばかりです。
ツアーは無事に開催!
朝起きて、ドキドキしながらカーテンを開けると晴れていました!
開運橋から見る岩手山は、頭を少し隠していましたが、出発地盛岡の空は澄んだ青空。
結果的に盛岡へ前乗りされた方も、当日いわて沼宮内駅へ来られた方も、無事に到着!
当日は天気にも恵まれ、貸切バスは予定通り盛岡駅を出発しました。
「気温は低いのに不思議と寒さを感じない。すごく気持ちがいいです」
それが体感いただけただけで、嬉しくなりました。
バスの中では新雪と青空のコントラストに「足跡のついていない雪がたくさんある!」「きれい!」という歓声が起こりました。
生産地訪問01.奥いちきみの坂松農園
いわて沼宮内駅からの参加者を乗せ、まずは一戸町の坂松農園へ。
「奥いちきみ」という糖度20超えの甘~いきみ(岩手ではとうもろこしをきみと呼びます)の生産者さんです。
糖度を上げるだけでなく、先まで黄色い実がきれいに並ぶ「奥いちきみ」ができるまでの苦労話や、今後の課題などをとうもろこしの被り物を被った「きみ王子」がユーモアを交えながら話してくれました。
味わいを逃さない真空パックの奥いちきみを試食しましたが、全員かぶりつくなり「甘っ!」と声が出ていました。
生産地訪問02.黒毛和牛生産者 釜石牧場
続いて訪れたのは、同じく一戸町で黒毛和牛のチャンピオン牛を育てた釜石牧場です。
こちらの牛は30カ月経つと出荷されますが、飼料や燃料の高騰でとても苦労されているとのことでした。
驚いたのは、昔から生産者が売値を決めれないシステムなのだそうで、昨今は特に大変とのことでした。
参加者もこの話には胸を痛めたようです。
ミルクとワインとクリーンエネルギーのまち「葛巻」へ
葛巻町は人口5,800人、盛岡市から車で90分の酪農と林業の町です。
こちらで取り組む「木質バイオマスガス化発電設備」と「畜ふんバイオガスプラント」を見学し、環境学習を実施しました。
バイオガスプラントは、熱や電気、有機肥料を回収し有効利用できる、注目のリサイクルシステムです。
乳牛ふん尿に町で回収した生ごみを加えることで発酵するのだそうで、燃えるゴミの削減にもつながっているようです。
この後、森のこだま館ではスノーシュー、くずまきワイン工場見学、木の皮細工でペンスタンドを作るなど、盛りだくさんの内容となりました。
くずまき高原牧場のバイオガスプラント
くずまきワイン工場を見学し、歴史や製造工程を伺った後、山ぶどう100%のワインなどを試飲しました。
木の皮細工でペンスタンドを作りました。
木の皮は模様や色が様々。裏表の組み合わせでデザインが変わります。
2日目は、九戸村にある南部箒の高倉工芸へ
南部箒はホウキモトコシから作られます。
高倉工芸では、ホウキモロコシを無農薬で栽培し、すべて自然の素材で作り上げるオーガニック箒も作っています。
南部箒の特徴は先端の縮れで、この地区に吹く冷たく湿った北東風「やませ」が生み出されます。
この縮れが、絨毯の奥にある細かなホコリをも掻き出すのです。
一年かけて手仕事で作り出される南部箒を永く使ってもらえるよう、お客様と直接会って使い方や手入れ方法をお伝えできる展示販売を行っているそうです。
お話を伺った後、鍋などを洗う小さなササラを作りました。
ひとしきり糸を結ぶ練習をしてから作りましたが、大変なだけにできた時の喜びはひとしおです。
締めは三大ミートの試食
この後、二戸市では金田一温泉緑風荘などを散策し、四季の里でランチ、2doorやなにゃーとでの買い物を楽しみました。
締めは三大ミート(短角牛、佐助豚、彩菜鶏)でおなかを満たし、ツアーはお開きとなりました。
「初めての岩手をこんなに満喫できるなんて!」
「また来ます!」
そんな言葉を残し、参加者の皆さんは帰路につきました。
またおでってくなんせ。
ツアーを終えて
「真冬の岩手なんて、寒いところにわざわざ来るの?」
地元ではそんな心配もありました。
大雪警報でどうなることかとドキドキしましたが、ツアーを終えた今思うことは、「真冬にやって良かった!」ということです。
四季が楽しめる岩手。
盛岡もいいけど、広い広い岩手には他にも見どころがいっぱいあります!
次は春、夏、秋とツアーを実施したいと思います。そしてこれをきっかけに岩手ファンが増え、いろいろな輪が広がっていけば嬉しいです。
最後にツアーにご参加いただいた皆様、あたたかくおもてなしくださった生産者や関係者の皆様、そして細やかにこのツアーを手配くださったトラベル・リンクさんにこの場を借りて、心からお礼申し上げます。ありがとうございました。